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老人保健施設ひもろぎの園
本建築は、白河市の郊外に建つ介護老人保健施設(以下、老健)である。老健とは老人が病院での急性期の治療が終了した後に、看護やリハビリテーションなどの医療ケアと、日常生活サービスを、入所および通所の形で提供するもので、病院と家庭との中間に位置することから中間施設と呼ばれるものである。 本建築入所定員は100名(うち痴呆専門棟として50名)で、その他に通所者デーサービスとして20名(将来的には40名)を受け入れる。 1階は管理部門、通所部門、サービス部門および一般入所者の療養室(50床)で構成され、さらに在宅介護支援センターを併設してる。 2階は主に痴呆性老人のための療養スペースとして、管理・サービス体制を1階とは独立できるような設計をしている。 サービスステーションのある楕円部分を中心に、南側廊下の縁側的な回遊動線を設け、途中にたまりのスペースを多く備えることによって痴呆老人に対しても隔離された印象を与えることなく、早期の回復を目的とした平面計画としている。 -
YWCAケアハウス
このケアハウスは.自立した生活できろ女牲高齢者31人を入居対象としている。 居室は全室南向きの個室で.シャワー・トイレが完備され.特養化に対応出来るようになりている。 また1暗に在宅介護支援センターとホームヘルパーステーションを取り込み、地域福社の槌点としての役割を合わせ持つている。 ①「ハウス=家」であること。 ②入居者が自ら行動を選んだり・生活を演出できること。 をコンセプトとし、パプリソクとプライベートの関係を掘り下げる試みをおこなった。 まず、吹抜を持つ廊下辞を紡錘形に膨らませ、食堂・談話室が全体から見えるようにして、パブリック空間に「見る・見られる」の関係を色々な角度で創り出すと共に、居室相互間に心理的な一休感を創り出している。吹抜の上部はトップライトとし、暗くなりがちな中廊下を明るくしている。 次に.パブリック(=まち)である廊下と.最もプライペートである寝室との間に.光庭を介して居間的空向(セミ・バプリックスペース)を設けている。この居間的空間は.居住者同士が気軽に立ち寄ったり、親しい人を招いてちょっとしたお茶会を開いて雑談したり、自分の趣味を飾つて演出したりできる「個人的交流の場」である。これはいわば. 「入居者自らが調節できるパブリックとの接点」である。 高齢者の自立した生活にはこのような接点が有効だと考えている。 また、光庭による自然通風・換気は不必要な冷房や強制換気を無くし、屋上緑化はヒートロスを少なくして、省エネにつながると同時に周辺環境との調和を図っている。 -
世田谷区盧花ホーム
この建物は、設計者選定プロポーザルにおいて選定された案をべースに、世田谷区立の特別養護老人ホームの第一号として計画された。 内容は100人の特別巻護老人ホームに加え在宅サーピス機能、地域交流機能等を盛り込でいる。本格的な高齢社会を迎え、21世紀にも対応できる施設であることが求められ、これに応えて「ホーム=住宅」というコンセプトの下にいくつかの新しい試みを行った。 そのひとつは、居住者のプライパシー確保のための個室の要求への対応である。トイレ・シ ャワ-ユニット付の個室を当初30%、将来70%まで拡大可能になっている。次に、デイコーナー(4-6人)、クラスター(20人)という段階的な居住者生活単位を導入し、人間関係の親密度、多様性を確保している。 また、ガレリア・サンルームという通り抜け通路や、地域交流部門によって地域に開かれた施設を目指した。 さらに屋上緑化、壁面緑化等により周辺環境との調和をはかった。