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  • レデンプトール初台教会

    山手通りの拡幅を機に建替えを行う修道院と教区教会のための計画である。 教会の存在を顕示するために、充分騒音対策を施した大聖堂を通りに面して配置し、祭壇上部に聖堂と一体の塔をもつものにした。修道院は修室等が南面すること、道路騒音を避けて聖堂等を静かな裏手に置くことを基本に考えた。また、教会と修道院が別個の独立した敷地に分割できるように、厳しい日影や高さの規制をクリアしつつ配置した。 大人数のミサや婚礼、葬儀での利用、多彩な信徒活動、高齢の司祭等への配慮から水平方向のつながりをバリアフリーで実現すること、教会棟と修道院棟が独立性を持ちながら結ばれること、聖堂は落ち着いた集いの場でかつ神聖な雰囲気にすること、建物の維持費用を抑えること等を計画課題と考え、それに応えた提案とした。 半地下階を駐車場にし、その上に設定したメインのレベルには、山手通りから巾広いゆるやかな階段でアプローチするようにし、その延長上にコンコースを配し自然に聖堂、小聖堂、ホールを置き、修道院棟との間にはクロイスター=回廊付き中庭を設けた。すべて聖堂は祭壇を扇形に囲む椅子の配置とし、トップライト、ハイサイドなどで自然光を採り入れ、神聖な雰囲気を創っている。 また、屋上緑化による断熱や、二重ガラスの窓、庇の工夫など、自然の力を素直に受け入れた環境づくりに努め、光熱費を節約する方策をたてた。