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浦添市体育館
昭和62年(1987年)に国体が開催された運動公園の一角に計画された総合体育館の指名競技設計案である。 与えられた故地は全体が北西側に海に向かって傾斜地形を成している。ここでは体育館という性格上おおらかなデザインを求め、形態のイメージとしては、帆かけ船のようなふくらみと緊張感、打ち寄せる波や海の貝殻のような優美さを求めた。 壮大で、かつ有機的で優美な空間をつくる具体的方法として球の幾何学を採用した。大屋根は鉄骨造の小屋組、半径75mの球の断面として構想した。長軸方向は正三角形の断面をもつト ラスによるアーチで、これらを受けるのはコンクリートの立体柱である。このトラスとトラスとの間をつなぐ梁は、やはり半径5mの円弧の断面をなすアーチ球の一部である。これにより緊張感のあるふくらみが空間として与えられた。